第 41回全国高校総合文化祭(みやぎ総文2017)の美術・工芸部門が7月31日~8月4日、宮城県美術館で行われた。絵画や版画、デザインなど全国から約400点の作品が展示された。その中からいくつかの作品を紹介する。

工芸「Balloon Lamp」柴田勇哉君(北海道・石狩翔陽高校3年)

 

 

 「実用性があって、見た目が面白いものを作りたい」と思い、照明をデザインしました。球体の骨組みは、75㌢のバランスボールに、書道用の半紙を5、6層積み重ねて作りました。装飾は牛の皮でできています。筒状の刃物に木槌をあてて穴を空けた牛の皮を表面に貼り付けました。

 

 

油絵「木漏れ日の水路」藤井紗希さん(広島・府中高校2年)

 

デジタルカメラで撮った地元の水路の写真を撮って、見ながら描きました。水面は、光と木の影が分かれるように意識しました。左側から道路に光が射している様子を表現するのが難しく、何度も描き直しました。絵の具と油が混ざってほしいところと混ざってほしくないところがあるので、時間を置いて待つなど工夫しました。

 

油絵「明日から本気出すと私は昨日も言っていたのだ」福岡・三池高校 森和奏さん(2年)

 

 

コンセプトは「やりたいけど動けない自分」。ぎりぎりまで何もしない自分を描くなら今しかないと思いました。過ぎ去った時間の表現に苦労しました。一日一日が断続的だと感じていて、つないだら短冊のようなかたちになると思いつきました。実際に日めくりカレンダーをつないで撮った写真をもとに描きました。

 

デザイン「WE ARE LION」群馬・西邑楽高校 栗原奈々さん(3年)

 

タイトルに「ライオン」とありますが、「ネコ」を描くことで、ライオンになりきれなかった弱さを表しました。また、びっくり箱を入れることで、「弱さから飛び出していってほしい」というメッセージを込めました。

 

 

デザイン「ドナー」大阪・金光八尾高校 森本悠暉くん(3年)

 

ドナーは臓器を提供する人を指します。しかし、人から人だけではなく、一緒に住む環境を整えている動物や命を分けてくれている動植物も、広い目でみたら臓器提供者なのではないかと思い、表現しました。画材はアクリル絵の具ですが、細かいところは色鉛筆を用いました。

 

 

映像作品「神議り~神々の集いin出雲~」島根・出雲北陵高校 藤原澪奈さん・靑山果鈴さん・高田未来さん(いずれも3年)

 

学校の授業でコマ撮りのアニメーション制作を習ったのがきっかけで作りました。島根県の出雲大社では、神様が集まって「神議り」という会議をするという伝説があります。他県の人にも神議りを知ってもらいたいと思い、テーマにしました。複数出てくるお社の資料集めやそれぞれの違いを表現するのが大変でした。

 

 

 

彫刻「自習」佐賀・武雄高校 山口真由さん(3年)

 

進学校のため、勉強時間が足りないと思うことがたびたびあり、「もっと手軽に勉強ができればなあ」という欲を表してみました。一番こだわったところは、点滴型の教科書。使われなくなった辞書を分解して、表紙にはつるっとした質感の紙を使いました。腕に差す針は、ボールペンのペン先。身近にあるものを利用して、世界観を表現しました。