全国高校野球選手権大会の開幕を前に、都道府県大会が始まった。有力校や話題校を探った。(手束仁)

 
練習に励む早稲田実・清宮幸太郎

 

北海道・東北

 

聖光学院11年連続狙う

南北海道は、春季全道大会を制した駒大苫小牧を、準優勝の函館大有斗や選抜代表の札幌第一が追う。北は帯広大谷と武修館、稚内大谷の争いか。

青森は今年も青森山田と八戸学院光星、弘前学院聖愛の争い。岩手は盛岡大付、秋田は明桜が強い。宮城は、左腕長谷川拓帆(3年)が注目の仙台育英と東北。福島は11年連続出場を狙う聖光学院が盤石。山形は日大山形を筆頭に九里学園、羽黒、昨夏の代表鶴岡東など。

関東

清宮注目の早稲田実

茨城は常総学院と明秀日立に土浦日大が加わる。昨夏の全国大会を制覇した作新学院は、鈴木萌斗(3年)が引っ張る。群馬は健大高崎と前橋育英の一騎打ち。埼玉は花咲徳栄が抜けた存在で、浦和学院、メンディス海(3年)が踏ん張れば市川越にもチャンス。千葉は選抜代表の東海大市原望洋と専大松戸、木更津総合が争い、千葉敬愛にも注目だ。神奈川は横浜と東海大相模を慶応や桐光学園、平塚学園などが追う。山梨は山梨学院か。

清宮幸太郎(3年)が注目されている早稲田実の西東京は、日大三と東海大菅生との三つどもえ。東東京は関東第一、帝京、二松学舎大付などで争う。

北信越・東海

至学館vs中京大中京

佐久長聖が強い長野は、小諸商も有力で、復活を期す名門松商学園にも注目。新潟は日本文理をめぐる戦い。富山は森圭名(3年)のいる富山第一とバッテリーの良い富山商が争い、高岡商が続く。北信越大会決勝で顔を合わせた星稜と金沢の石川は、遊学館も絡んで今年も三すくみ状態。福井は、啓新が敦賀気比や福井商などに挑む。

静岡は東海大静岡翔洋と池谷蒼大(3年)を擁する静岡の争いに藤枝明誠が加わる。愛知は東海大会を制した至学館と中京大中京に、昨夏代表の東邦や古豪享栄が挑む。岐阜は大垣日大と中京学院大中京の争い。三重は津田学園と近大高専と三重の争い。

近畿

大阪桐蔭と履正社の2強

滋賀は、滋賀学園と近江の争いに彦根東が加わるか。京都は龍谷大平安が強いが、京都翔英、東山、綾部も続く。選抜決勝を争った大阪桐蔭と履正社の大阪は、この2強対決。兵庫は混戦状態で報徳学園、神戸国際大付、神港学園、育英に、山内響(3年)のいる東洋大姫路も加わる。奈良は智弁学園、和歌山は智弁和歌山が筆頭。

中国・四国

明徳義塾が筆頭

岡山は、左腕物部大輝(3年)を擁する関西に注目だが、創志学園、おかやま山陽にもチャンス。広島は広陵と広島新庄の争いで、古豪尾道商も期待できる。山口は宇部鴻城を華陵、早鞆、慶進、古豪宇部商が追う。鳥取は鳥取城北が抜けて強い。島根は混戦で立正大淞南、益田東、出雲西、開星、石見智翠館などが一団。

高松商に注目が集まる香川は英明、四国学院大香川西、藤井などが立ちふさがる。徳島はセンス抜群の豊久雄友(3年)のいる鳴門渦潮が筆頭で、徳島北や生光学園も狙える。愛媛は済美と松山聖陵の争いに帝京第五も加わる。高知は今年も明徳義塾が抜きんでており、中村や高知がどこまで抵抗できるか。

九州・沖縄

秀岳館が強い

レベルの高い福岡は福岡大大濠と東海大福岡が2強。筑陽学園、九産大九州、自由ケ丘も続く。本命不在の佐賀は佐賀北と佐賀商の争い。長崎は長崎日大を筆頭に、佐世保工や西陵、創成館にもチャンス。大分は明豊と柳ケ浦が2強。熊本は、山口翔(3年)に注目が集まる熊本工や九州学院が秀岳館を止められるか。混戦の宮崎は延岡学園と鵬翔がややリード。鹿児島は神村学園と鹿児島実が争い、樟南やれいめいも続く。沖縄は興南と美来工科に沖縄尚学が加わる争いだ。