3月19、20 日に東京・日本武道館で行われた第35回全国高校柔道選手権。個人戦の女子無差別級では、朝比奈沙羅(東京・渋谷教育学園渋谷2年)=東京・渋谷教育学園渋谷中出身=が優勝し、昨年の全国高校総体(インターハイ)、全日本ジュニア体重別選手権に続き、個人戦3冠を達成した。 (文・写真 小野哲史)

昨年は1年生ながら高校生年代の個人タイトルを総なめ。シニアの国際大会である東京グランドスラム(12月)では、78㌔超級で3位入賞を果たした。

今大会も圧勝すると予想されたが、4回戦で当たった岡史生(福岡・敬愛3年)=福岡・大刀洗中出身=に、思わぬ苦戦を強いられた。岡は翌日の団体戦でチームを優勝に導き、大会最優秀選手にも選ばれた実力者。3分間で決着がつかず、試合は延長戦にもつれた。

指導を取られていた朝比奈は「なかなか思うように攻められなかったし、どうせ負けるなら」と思いきって支え釣り込み足を繰り出した。それが「技あり」の判定を得て、何とか薄氷の勝利を収めた。朝比奈は「ラッキーな勝ち方。自分の柔道はまだまだと感じました」と振り返る。その他の4試合は全て貫禄の一本勝ちで優勝を果たした。

柔道家としての夢は「2016年のリオ五輪で金メダルを取る」こと。しかし、柔道だけに心血を注いでいるわけではない。「休みには、友達とカラオケやディズニーランドで遊ぶのが楽しい」と高校生らしい一面ものぞかせる。

父が麻酔科医、母が歯科医という家庭環境と、小学生の時に世話になった医師の人柄にひかれ、将来は医学の道に進みたいという目標もある。大きな体にたくさんの夢を抱えた朝比奈が、2年目の高校生活を迎える。