■       AO入試と推薦入試の現状

AO 入試と推薦入試は、どちらも一般入試に先駆けて、早い時期に出願・入試・合格発表が行われるため、一般入試に臨む前の一つのチャンスとなっている。

過去のデータを長期的に見れば大幅な入学者増を見せているAO・推薦入試だが、AO入試実施校は、国公立・私立合わせて2012年度の532 校がピーク、入学者数は2011年度の53,239 名をピークに若干の減少を見せている。推薦入試もほぼ同様だが、私立大学の場合、全入学者数の約半数が一般入試合格者であることに対して、AO・推薦入試は合わせて残りの約半数を占めており、AO・推薦入試の不合格者も一般入試に流れていることを考えれば、むしろ根強い人気を維持していると言えるだろう。学力考査で判断する一般入試に比べ、AO 入試は、学力考査では分からない人物・意欲を評価してもらえる点、推薦入試は日頃からの学習姿勢(評定平均値)が評価してもらえるなどの特徴がある。「早い時期の入試で筆記試験がないから楽」といった軽い気持ちでは合格は望めない。AO・推薦入試の仕組みをきちんと把握し、十分な準備・対策を練ろう。

■       AO入試ってどんな試験?

「AO」とはアドミッションズ・オフィス(入学審査事務室)の略で、一般入試のように学力試験の得点で選抜するのではなく、アドミッションポリシー(大学の求める人物像)に合った選抜を行うもの。主にエントリーシート、面接、小論文などによって受験生を評価するが、選抜期間を長くとり、じっくり受験生と向き合うというのが最大の特徴。そのため、エントリー(=エントリーシートによる出願)、面接、合格までの選抜プロセスが長期にわたることが多いが、中には書類審査だけの大学もあり、実施の仕方はさまざま。また、事前にオープンキャンパスなどのイベント参加が義務づけられている場合もあるので、早めの確認が必要だ。

従来は、出願条件に評定平均値や学業成績の基準を設けない大学が多かったが、2011 年度の文科省による規定変更で、新規に基準を設けたり、出願条件をより厳密化させる大学が相次いでいる。中には国際科学オリンピック入賞者のみを対象としたものもあり、その種類は実施大学・学部学科の数だけ多彩だ。また、現役・浪人を問わない大学がある一方で、ほとんどの大学は専願のみで、併願不可。エントリー期間は8月~9月を中心に、遅いところで翌年3月というところもある。

■       推薦入試ってどんな試験?

「推薦入試」は、主に指定校推薦と公募制推薦に大別される。指定校推薦は、大学側が指定する高校のみ受験可能で、学校長からの推薦が必要。

高校ごとに定員が設けられているため、出願条件を満たしていても、高校内で選抜されることも多い。また、指定校推薦は毎年見直されるので、来年も指定校になるとは限らない。大学から高校への推薦依頼は、通常は1学期末までに学校長宛てに届くので、確認が必要だ。

一方、公募制推薦は、どの学校からも出願できる。主に学業成績で選抜する一般推薦と、スポーツや文化活動、ボランティア活動、有資格で選抜する特別推薦に分かれる。「書類審査+小論文+面接」が主流だが、実技試験や基礎学力試験を課す大学もある。