【目指せ!東京五輪】走り込みで飛躍 バドミントン 渡辺航貴(埼玉・埼玉栄3年)

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ネット際のプレーが持ち味。相手を冷静に分析してショットを選び得点を重ねる

 2015年のバドミントン世界ジュニア選手権シングルスで3位に輝くなど国際大会でも活躍するホープ、渡辺航貴(埼玉・埼玉栄3年)。スピードと巧みなラケットワークが持ち味だ。高校生になってから体力強化の必要性を感じ、約5キロのランニングなど走り込みを重ねたことで、2年生の後半から一気に飛躍した。「メダルを取れる選手に」と、東京五輪へ向けて意気込む。(文・写真 斉藤健仁)

ネット際のプレーが持ち味

 幼稚園のころから、4歳上の姉・あかね(埼玉栄出身。NTT東日本)の影響で地元のクラブでバドミントンを始めた。並行してサッカーもプレーしていたが、小学4年からバドミントンに専念する。「サッカーでは、どのポジションをするか悩んでいた。個人競技の方が自分に向いていると思いました」

 小学6年で全国ベスト8に入った。地元の強豪・埼玉栄に誘われて中学から進学し、メキメキと頭角を現す。体は決して大きくはないが、スピードと「ヘアピン」などのネット際のプレーを持ち味とし、中学3年時にはシングルスで全国優勝を経験した。

 それでも、高校ではすぐにタイトルに手が届かなかった。高校の大会はシングルス、ダブルス、団体戦があり、1日に数試合をすることも多く、どうしてもミスを重ねて勝つことができなかったという。そこで「体力的な面で劣っている」と感じた渡辺は、個人練習に精を出した。

個人練習で体力づくり

 毎日の朝練習で1時間ほど体幹などを鍛えるトレーニングをするだけでなく、午後の練習でも、シャトルを打つ前に体育館の2階にあるコースを30周ほど(約5キロ)ランニング。5、6キロほど離れた別の体育館で練習する場合も、他の選手がバスに乗るところを走って行くなど走り込みを重ねた。

 体力がついたことで、疲労を感じずに持ち前の技を発揮できるようになり、高校2年時は全国高校総体(インターハイ)で学校対抗優勝、シングルス3位と結果を残す。その年の全日本ジュニアのシングルスでは高校初の個人タイトル獲得し、さらに南米ペルーで行われた世界ジュニアでは3位と飛躍して、その名をとどろかせた。

五輪でメダル取りたい

 渡辺が一番思い出に残っている試合は、昨年のインターハイの学校対抗戦。決勝でライバルの富岡・ふたば未来学園(福島)と対決。4試合目のシングルスで渡辺が勝利して2連覇を決めると、自然と涙が出てきたという。「今までやってきた仲間たちと一緒に高校生最後の大会で勝ててうれしかった! 埼玉栄に進学してよかった」

 昨年からは、ジュニアではなく大人と同じ試合に出場、海外の国際試合にも参戦して研さんを積んでいる。昨年7月には世界ランキング17位の選手を倒す大金星も挙げた。ただ、世界の舞台を経験して「体勢を崩したと思っても、そこから力強いショットが返ってくる」と、パワー不足を痛感している。

 4月から実業団に進む。バドミントン中心の生活になる中で、スピードはそのままに「もっと筋力をつけたい」と意気込む。

 狙うのはもちろん、3年後の東京五輪だ。「まだまだ日本にも自分より強い選手がたくさんいるけど、そういった選手よりうまくなりたい。そして五輪に出るだけでなく、メダルを取れるような選手になりたいですね」と先を見据える。バドミントン界のホープは、高校時代の経験を糧に、さらなる成長を誓った。

 わたなべ・こうき 1999年1月29日、埼玉県生まれ。2015年のインターハイ学校対抗優勝、シングルス3位、全日本ジュニアシングルス優勝。16年の高校選抜大会はシングルス、ダブルス、学校対抗の3冠を達成、インターハイは学校対抗とダブルス優勝。今年4月から実業団の強豪・日本ユニシスに進む。好きな芸能人は広瀬すず。166センチ、60キロ。

(高校生新聞 2017年3月号から)

 

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