ドラマ作りに情熱 ドラマに思い込めて(栃木・佐野日本大学中等教育学校 デジタル放映部)

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デジタル放映部の部員ら。監督を務めるのは部長の橋本竜二君(右)

 栃木・佐野日本大学中等教育学校デジタル放映部は、NHK杯全国高校放送コンテスト(Nコン)の創作テレビドラマ部門で、昨年から2年連続準優勝を果たした強豪だ。実は、まだ創部2年目。完成作品に満足せず全編撮り直したり、編集のために徹夜したり、ドラマ作りに並々ならぬ情熱を注ぐ。
(文・写真 野村麻里子)

 部員17人は全員5年生(高校2年生)。約2年前、社会科見学でテレビ局の番組制作の現場を体験し刺激を受け、文化祭のクラス企画で短編ドラマを作った。放送部指導歴が長い現顧問の安藤昇先生が「カメラワークに光るもの」を感じ、部活として映像制作することを提案。デジタル放映部が誕生した。

ミーティングはLINEで

 活動の軸は、Nコンに出品するテレビドラマ作り。ミーティングはLINEを活用し、全員が部室に集まらなくても済むよう工夫している。

 シナリオは、監督で部長の橋本竜二君が土台を作り、オンライン上でテキストを共有できる「Googleドキュメント」を使って全員が意見を出し合う。キャストは自然に決まるという。橋本君は「誰がどの役をやるか、みんなもう分かってるんです」と明かす。部員は5年の仲。互いが互いを理解している。

徹夜で編集作業

 今夏のNコンの準優勝作品「Sapuri」は、能力を上げる薬で簡単に「天才」になれてしまう世界を舞台に、極限状態に置かれた高校生の葛藤を描いた。

 編集作業は伏木寛貴君が担当。登場人物の目が光るシーンは「After Effects」といった動画編集ソフトを駆使して、特殊効果を施したという。「1コマずつ修正をしなければならないこともあり、何日も徹夜しました」と振り返った。

 部員に共通するのは、妥協せず、作品作りにこだわる熱意。「Sapuri」も、一度完成した作品を見たが納得せず、1カ月かけて撮影からやり直した。「大変だとは思いませんでした。みんなで一つのものを作り上げるのが楽しい」(橋本君)

操作が難しい撮影機器を使いこなしながら、イメージする映像を作り上げる

ドローンの撮影技術を磨く

 来年のNコンは、現部員たちの最後の挑戦となる。現在、新作のシナリオを作成中だ。「(部で所有する)ドローンの撮影技術をさらに向上させて臨む」と気合十分の様子。池亀真紀さんは「(入賞を狙ったドラマを目指すのではなく)私たち自身が作りたいものを作って、その中で伝えたいことを伝えたい。それが結果につながれば」と語った。

 部活データ 
デジタル放映部 2015年創部。「安藤先生との出会いで人生が変わった」と話す部員も。編集技術などは動画を見ながら学んでいる。花粉症の部員が多く、今春、屋上での撮影が大変だったという。

(高校生新聞 2016年11月号から)

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