「インターハイ優勝」の張り紙をした道場で、気合いに満ちた練習

 

中村学園女(福岡)剣道部は、全国高校選抜大会で2 度の優勝を誇る強豪。インターハイでは一昨年準優勝、昨年3 位。部員19 人が「今年こそ日本一に」と、悲願の初優勝に向け一丸となって燃えている。(文・写真 南隆洋)

新チーム発足とともに、道場正面に「神奈川インターハイ優勝」の文字を掲げた。メンバーの大半は身長150センチ台と小粒ながら、スピード、しなやかさ、多彩な技で、他校から「何をしてくるか分からない」と恐れられている。

練習は秒単位で進む

道場は、なぎなた部と共用で週2 日は使えない。その日は、屋外での陸上部さながらのトレーニングで、パワーとバランス力を磨く。
 道場での練習は、素振りから「相手の動きを意識して」振り下ろし、「20 秒で小手、面3 本」など秒単位で進行。常に実戦をイメージし、気合のこもった声が途切れることはない。壁には、各部員の課題が貼られていて、各自がその克服に向かって突き進んできた。
 「決して諦めない。選手だけでなく、全員でつかんだ出場」と言う岩城規彦監督(45)。主将で大将の佐々木梨奈(3 年)=福岡・老司中出身=は「みんなの気持ちを一つに、日本一へ」と意気込む。