■科学の甲子園とは?

科学の知識やその活用力を競い合う「科学の甲子園全国大会」(独立行政法人科学技術振興機構主催)。科学好きの生徒が集い、活躍できる場を提供しようと平成23年度に創設され、今年度で第3回を迎える。同じ高校の生徒1~2年生で6~8人のチームを作り、各都道府県大会を勝ち抜いた代表チームが翌年3月に開催される全国大会に出場することができる。

■筆記・実技に協力して取り組む

全国大会では筆記競技と実技競技が行われる。各チームは競技ごとに定められた人数で「競技チーム」を作り、協力して問題・課題に取り組む。内容は以下の通り。

●筆記競技…理科・数学・情報に関する知識や知識の活用が問われる。教科・科目の枠を超えた融合的な問題も出題される。

●実技競技…理科・数学・情報に関する実験・実習・考察など、また科学技術を総合的に活用して、ものづくりの能力、コミュニケーション能力などにより課題を解決する力を競う。

今年度の全国大会は平成26年3月21~24日に兵庫県立総合体育館で開催される。独立行政法人科学技術振興機構のホームページに過去の問題と解説が掲載されているほか、2月頃には実技競技の問題が一部、事前公開される。(http://rikai.jst.go.jp/koushien/)

■優勝すると全米競技会に特別参加

昨年度、各都道府県大会に参加したのは556校830チーム。このうち、各都道府県代表47チームが全国大会に出場し、第2回「科学の甲子園全国大会」では愛知県立岡崎高校が優勝を飾った。

優勝した岡崎高校チームは5月に米国の「サイエンス・オリンピアド」に派遣され、4競技に特別参加した。

※各地域、各州のトーナメントに勝ち抜いた全米50州の中学・高等学校それぞれ60チームが出場し、23競技に及ぶ幅広い分野で競うナショナル・トーナメントのこと

■各分野の国際オリンピックにもチャレンジ

「科学の甲子園」のほか、理数系の各分野の大会には国際オリンピックがある。数学・化学・生物学・物理・情報・地学・地理などの分野で開催されており、それぞれ国内大会の一次選考、二次選考を経て合宿に参加。最終選考によって日本代表が選出される。

この他「国際学生科学技術フェア」「ロボカップ世界大会ジュニア部門」「ワールドロボットオリンピアード」などの国際コンテストも開催されている。

科学の楽しさと世界の仲間たちとの出会いを体験し、いつの日か科学技術の進歩に貢献できる日を夢見て、各大会に積極的にチャレンジしたい。